Assam1864 インドゾウ

アッサムはかつて野生動物の王国でした。
ヒマラヤ山脈から発しインド北東部を縦断してベンガル湾に注がれ込むブラマプトラ川一帯には、かつては多くのー角サイや水牛が生息していました。
アッサム州のロゴは、その一角サイがモチーフとなっています。
ベンガルタイガーやヒョウなど大型肉食獣によって、莫大な数の人と家畜が毎年餌食になっていました。
クマ、イノシシ、バッファローは、至る所にいます。
夜の闇が深かった時代、人に最大の迷惑を引き起こした動物は、キツネ、ワイルドキャットやイタチです。彼らの遠ぼえが、平和な夜を切り裂いたからです。
密林に生きる野生動物の中で一番大きいのはインドゾウでした。グループで食物を捜して動き回るインドゾウは、アッサム人に悪党と呼ばれるほど、最強でやっかいな動物で、しばしば田畑や茶園に迷いこんで、大きな損害を引き起こしました。それでも、一部のアッサム人は、人がするのが難しい種類の仕事をさせるために、彼らを捕らえて、飼いならしていました。馬が他の国で使われたように、人や物を運ぶ運搬の手段として、訓練された象がアッサムでは使われていたのです。象なしで、アッサムのじめじめした沼や湿地を通り抜けることは、不可能なことでした。

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