Assam1864 茶園システム

製茶工場では、人々が忙しく立ち働き、一角では茶葉が大きい鉄パンで加熱されていました。
加熱された茶葉は竹カゴの列に置かれ、積まれた茶葉の山は工場の天井に触れんばかり、女性も子供も、割り当てられた仕事をしていました。
茶葉は選別機械で等級別に分けられて、輸出用にそれぞれ箱詰めされます。
機械の耳をつんざくような音、石炭の燃える火と煙は、工場内で独特な空気をつくっていました。
主人公がそこで見た茶葉は単独の茶園生産物でありません。
所属する他茶園の生産物も等級分けとパッキングのため持ち込まれたのです。
本社は5茶園で80000ポンド生産することを目標としていました。
5茶園を運営する年間経費は、商品にかけられる保険と、現地からカルカッタ、カルカッタから英国まで茶箱貨物の輸送料を除外してRS.60000、保険料と運賃にさらにRs.15000かかります。
お茶の品質がよいので、会社は1ポンドにつきRs.1を得ます。Rs.75000の支出に対して、Rs.80000の収入を意味し、残るのは、Rs.5000です。
主人公が赴任した当時、アッサム茶業界は困難に直面していました。

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