Assam1864 カチャリ居住区

アホム、カシー、ジュンポー、アディ、ミジ、アカ、ナガ等、アッサムでは実にたくさんの民族が暮らしていました。ヨーロッパ人の目で見ると、その少数民族の区別はつかず、アッサム語をしゃべる人たちをアッサム人と認識していました。
カチャリとは、タイ族系アッサム先住民であったカチャリ族を指し、中世のアッサムに存在したカチャリ王国は英国人の出現まで存在しました。
大部分の出稼ぎ労働者の体調は哀れでしたが、彼らに比較して、アッサム人であるカチャリの労働者は体格がよくて健康そうでした。
工場で働くアッサム人は等しく健康的で、その茶色の皮膚は輝いていました。
リストの上にあった監督は、初老のアッサム人でした。
カチャリが住む居住区では、男の子がドラムスを叩くのに合わせて女の子が踊り、男性たちは自家製の飲み物で陽気に飲みながら、酔っ払いによってなされる若干の言葉に、笑い声をあげたりする光景が見られました。
大部分の住居は、家族がベランダに座って話していて、外国人である主人公の姿を見ると、女性は速く中に引っこんでしまいました。
主人公の第一印象では因習的でよそよそしいと感じられたカチャリも、主人公がアッサム語を習得して彼らの言葉で話しかけるようになると、彼らの態度はじょじょに打ち解けてきました。
英国に療養のため旅立つマネージャーから譲り受けたピアノで夕方、主人公が演奏するモーツァルトやベートーベンは、主人公と労働者の妻たちとの距離をさらに縮める役目を果たしたのでした。

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