韓国茶生活の12か月 寒食&清明節

宝城茶園

宝城茶園

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味噌作り合間の膳

僧房の緑茶

ハンシク (한식/寒食)は、韓国の4大名節(その他、ソルラル (설날/旧正月)、タノ (단오/端午)、チュソク (춧석/秋夕))のひとつです。冬至から105日目、4月5日、6日にあたります。
寒食の起源は、中国の故事にあります。
晋の王文公は、政事に明け暮れるあまり、かつて晋文公の窮地を救った忠臣介子推のことをすっかり忘れ、一方、介子推は山に隠棲するようになり、姿を見せなくなりました。晋文公は介子推を思い出し、宮廷に呼び戻そうとしましたが、かないません。介子推を山から下りて来させたい一心で、晋文公は山に火を放ちますが、介子推は出て来るどころか、山は全焼し、介子推は遺体となっていました。悔い悲しんだ晋文公は、介子推を慰霊するために、毎年命日に火を使用することを禁じたため、人々は冷たい料理を食べるようになったと言います。
その後、唐第9代皇帝玄宗の時代、勅令によって寒食の日に墓参りをするようになりました。
韓国でも高麗時代より、寒食には火を使わず、その日は前日に作りおいたナムルなどのおかずで食事したり、寒食麺と呼ばれる蕎麦を食べたりしました。
韓国の行事食としては、うるち米をお酒で発酵させ、ハチミツで甘くした餡に鈴のような形にした餅に包み、ナツメを飾って蒸したお餅チュンピョン(증편/蒸餅)を寒食に食べる習慣がありました。
ハンシク(寒食)前後に芽吹いたヨモギをもち米粉に混ぜて蒸し、ヨモギ餅を作りました。
清明は、冬至から104日から106日目、寒食の翌日にあたる二十四節気の一つです。清明節と言えば、中国でも韓国でも掃墓日(お墓参りをする日)、先祖を祀る大切な一日です。
また、お茶作りにも大切な節目となる日で、唐の時代には宮廷で行われる清明節の宴に貢茶を間に合わせるため、昼夜馬を走らせて明前茶を届けたといいます。明前茶とは清“明”節よりも前に摘んで作ったという意味があるのです。
韓国では気候的条件から、明前茶を生産するのは難しく、最も早いお茶は雨前茶(穀雨前に摘むお茶)です。

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