<上海建築2004&2014>愛廬(蒋介石住宅)

愛廬2005

愛廬2014

東平路9号
蒋介石(1887~1975)は浙江省出身の軍人で、1927年上海で4・12クーデターを発動して左派勢力を弾圧し、国民党政権の最高実力者となりました。1927年12月1日宋氏宅で宗家三姉妹の一人宋美齢とキリスト教式で結婚し、大華飯店(マジェスティックホテル)で披露宴を行いました。“愛廬”と名づけられたこの上海の別邸は花嫁の兄である宋子文が妹のために持参金の一部として贈ったものです。蒋介石はこの建物を大変気に入りました。それはまるで“国父”孫中山(孫文)の継承者であることを示しているかのように建物が中山故居に似ていたからかもしれません。以後国民党が台湾に渡るまでの20余年間多忙な蒋介石が“愛廬”に住んだ期間は長くありませんでしたが、蒋介石の筆による“愛廬”の二字は築山の石に刻まれ、廬山の“美廬”、杭州の“澄廬”と共に蒋介石をしのぶよすがとして庭の片隅に残されています。

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