<上海建築2004&2014>上方花園

上方花園2004

上方花園2014

淮海中路1285号
上方花園はかつて沙法花園とうユダヤ人の個人庭園でした。1933年、浙江興行銀行がそれを買い取りましたが、世界的に不景気なおりからそのまま建物は放置されていました。1937年に日本の進軍が始まり、銀行は関係者を安全な租界地内に住まわせるべく、1939年にフランス租界地内にあったそこに上方花園を建てました。息子張樹年が銀行員であったことから、張元済一家もそのころに上方花園に移り住みました。清光緒年間に刑部主事であった張元済は維新運動に加わったとのことからその任を解かれ、1903年に近代中国最大の出版社商務印書館に請われて所長となり、多くの編集出版にたずさわりました。1997年に100周年をむかえた商務印書館の歴史は、設立初期の張元済の功績なしには語れません。淮海中路1285に建つ上方花園は典型的な上海の庭園付きアパートメントスタイルの洋館として上海市優秀近代建築であるとともに、アパートメントの24号は張元済の故居として指定文化財にもなっています。

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