コレラは、暑くて湿った季節の間に、一般に蔓延します。
伝染病は、何人もの労働者の命を奪って行きました。
通常コレラが起こると、大きな茶園ではすぐ措置がとられますが、小さな茶園はとるべき措置がひどく遅れることが多々ありました。主人公が勤める会社が運営する茶園の場合、マネージャーがいる茶園には病院がありましたが、アシスタントたちが管理した茶園には病院がなく、その都度病院から医師が呼ばれました。
その年のコレラは、あっという間に労働者に広まり、生命で生き生きしていた茶園は墓地のようになり、茶園の仕事は実質的に停止して、製茶工場に生産物を送ることができなくなりました。
コレラの魔手は主人公にどんどん近づいて、ついにアッサムの良き案内役であり主人公の忠実な相談役であった洗濯人の命が奪われた時には、状況を乗り越えるためにしなければならないこと考えることができないほど落胆が激しく、弱った心に追い打ちをかけるように主人公の健康状態も悪くなりました。
自らも感染してもうろうとした状態で医師に見つけられた時には、病気が死者を葬る最もつらい仕事から解放してくれたと、主人公は書き残しています。
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