チベットの春3/10

皇帝のそばに仕えて歴史を記録する役割を担った宮廷画家、初唐の宮廷画家閻立本(601~673)は人物画を得意とし『歴代帝王図巻』等を描きました。彼の代表作として現在北京故宮博物館に収蔵されている『歩輦図』があります。絵の右側には座して輦る唐太宗と傍に仕える宮女、左側に並ぶ3名の人物、儀礼官、禄東賛、通訳が描かれ、漢族とチベット族の友好を象徴するような構図になっています。
この絵に描かれたチベット側人物禄東賛(ガル・トンツェン)は知謀に長けた宰相で、文成公主を迎えるために唐へ赴き、太宗から異例の礼遇を受けたといいます。『旧唐書』吐蕃伝はソンツェン・ガンポが自ら柏海(現在の青海省鄂陵湖あたり)まで公主を出迎えたと伝えています。
貞観十五年(641年)、文成公主降嫁の唐側最高責任者は、国家祭祀外交を司る礼部の尚書江夏郡王李道宗。
文武官員、軍隊、医師、工匠、商人からなる一万に及ぶ嫁入り行列は空前の規模で、馬や駱駝に満載された嫁入り道具の中には释迦牟尼像、経典360巻も含まれていました。チベットにお茶が公式に持ち込まれたのはこの時、641年という説もあります。

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