古来10月は、檀君(『三国遺事』に伝えられる天神桓因の子桓雄と熊との間に生まれたという最初の朝鮮王)にその年収穫したものを捧げる祭礼が行われました。巫女(民間信仰の占いや呪術で人々の悩みを解決する者)をよび、土地神、巫俗神、日神、天上神、戌造神などに家内安全を祈る祭祀を行ったと伝えられています。
三果は、ナツメ、クリ、柿を指し、お供え物として必ず用いられる果物です。果物を蜜で煮詰めた菓子には정과 チョンガ(正果)があります。
この月には、悪鬼が嫌う赤い小豆パッコムシルトッ(小豆蒸し餅)を作り、シル(蒸し器)に入れたまま板の間、玄関に置き、祭祀が終わると近所の人達と分け合って食べる習慣がありました。
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