伝統的な家屋構造はアンチェ(안채/母屋)とサランチェ(사랑채/舎廊斎)に分けられています。キュバン(규방/閨房)は、女性が住む部屋のことを指します。そこで女性たちは、書を読んだり、刺繍したり、四君子(蘭、竹、菊、梅)を描いたり、時には、閨中女子たちが集い、花朝月夕(화조월석/春秋の季節の良いひととき、花の咲く春の朝と名月の照る秋の夕べ)や、春三月良い時節の弄春(春遊び)で風流を楽しみました。
“キュヂョンチル(규중칠우/閨中七友)”という言葉があります。士大夫の良い友である紙、筆、墨、硯、“ムンバンサウ(문방사우/文房四友)”があるとすれば、閨中七友は針仕事をするのに必要な七道具、針、糸、指抜き、はさみ、物差し、こて、アイロンを総称するもので、女性の文化生活には欠かせないものでした。
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