清代、蒲圻羊楼洞(現在の湖北省赤壁市羊楼洞鎮)ではモンゴルやロシアに向けた蒲圻羊楼洞磚茶が作られていました。「川」という字が商標で使われていたため、川字茶ともいわれます。
茶面に押された“川”という字の由来は複数あります。
最も有名な説は、清朝道光・咸豊年間に羊楼洞で磚茶を扱った晋商“長源川”“長順川”と大盛魁傘下の“二玉川”“巨盛川”が屋号の“川”を用いたという話です。長江、黄河、漢水という湖北を流れる3本の大河に因んだという説がひとつ。羊楼洞を川のように流れていた石人泉、観音泉、涼蔭泉という3本の湧水がもうひとつ。そして最後は漢字がわからない人でも茶面に3本線が入っていれば手で探るだけで迷わずこの磚茶だとわかってもらえるようにとの説なども。
(2015-10-29)
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