湖北省における茶産地としての歴史は長く、唐代まで遡ることができます。恩施玉露は、湖北省恩施市南部の芭蕉郷や五峰山で生産されている緑茶です。殆どの中国緑茶が釜炒りで殺青(酸化酵素の活性を止める)するのに対して、この緑茶は日本茶のように蒸して殺青を行う蒸青緑茶です。その始まりは清朝康熙年間、恩施芭蕉黄連渓の茶商藍氏が生産した茶で、その外観が紡錘形に真っすぐに伸び、色澤は緑色、玉のように珍貴な様子から恩施玉緑と呼ばれました。1936年、湖北省民生公司が恩施玉緑をもとに釜炒り殺青を蒸し殺青に変えて、恩施玉露と改名、このお茶が誕生したのでした。
(2016-4-25)
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