糸魚川に古くから伝わるバタバタ茶は、煮出したお茶にごく少量の塩を入れ、茶筅で泡だてて飲むという、全国的にも貴重で珍しい風習です。ばたばた茶はたて茶(振り茶)とも呼ばれ、そのユニークな名前の由来は、お茶をたてる時の音、または朝のあわただしくバタバタした時にたてることから名付けられたと伝えられています。現在ではほとんど行われていませんが、どこの家にも囲炉裏や火鉢があった頃には、近所の人が集まって毎日のように茶会を開いていました。田んぼや畑のこと、料理の作り方など様々な話題がとびかい、庶民の情報交換の場にもなっていたようです。
(2014-3-13)