中国で二番目に大きい淡水湖洞庭湖の中にある君山島は大小72の山からなり、そこでは悶黄という他のお茶作りにはない工程を加えて作る黄茶、君山銀針を作っています。
今回非常に稀少な君山銀針を作っている君山茶場の場長さんからお話しを聞きました。
お茶が作られる期間は3月8日から4月28日だけ、ここ96年間技術が変わったことはないとのことです。茶摘みの季節が終わる4月末には来年の為に茶樹は上から45㎝ほど切ってしまいます。
摘んだ新芽は180~200℃で釜炒って殺青、すぐ扇風機で冷まします。風乾で70%まで乾燥させます。1.5㎏量を皮紙で包みます。その包み4つを四角い木桶にふたをせずに16時間置きます。木桶から出したら炭火(炭の深さが1.6mとか)烘焙を行います。また皮紙の包みを大きくして16時間、同じ紙でさらに20時間悶黄を行い水分量2.8%まで仕上げ乾燥するという、聞いただけではよくわからない工程を経て作られます。場内では25㎝×25㎝×1㎜の杉木箱で2~8℃で保管されるのだとか。国営のこの工場で作られるのは一年間で550㎏。本物はこれだけなのです。(方言が激しすぎて、お茶に詳しい杭州のガイドさんが無口になっていました。日本語ができるけどお茶には詳しくない岳陽市政府の方が親切にも訳してくれたので、これはそんなふうなお話聞きましたということで…(^_^;))
ちなみにテキストでは、①殺青→②攤晾(放熱)→③初烘&攤晾(乾燥&放熱)→④初包(悶黄)→⑤復烘&攤晾(乾燥&放熱)→⑥復包(悶黄)→⑦足火(乾燥)→⑧揀剔分級(選別等級分)
(2016-4-15)
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