陝西省宝鶏市扶風県の法門寺。
古代インドマウリヤ朝第3代国王アショカ王(阿育王:BC304~BC232)は、全国8か所に奉納されていた仏舎利のうち7か所の仏舎利を発掘し8万4千の塔に分けたと伝えられ、法門寺(原名:阿育王寺)には釈迦牟尼の指骨の舎利が安置されたことから、皇帝は法門寺の仏舎利を護国の真身舎利として崇めました。高宗、武后、中宗、肅宗、徳宗、憲宗、懿宗、僖宗8代にわたる皇帝は30年ごとに仏舎利を盛大に供養しましたが、874年以降地下に閉ざされ、人々から忘れ去られ、千年もの長い眠りにつきました。
1981年、明代に建てられた塔が崩れ、そこを整理する過程で1987年4月3日に真身宝塔の地下に眠っていた唐代の地下宮殿が発見されたのです。
4枚の仏舎利(1枚は霊骨、3枚は影骨)、100点以上の金銀器、400点以上の宝石、秘色青磁や古代ローマなどからのガラス、そして唐代の宮廷茶道具、そのレベルの高さ、保存状態の良さは、兵馬俑の発見に次ぐ考古学的発見となりました。
(2017-11-21)
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