キーモン紅茶はじまり物語

祁門紅茶史で創始者として数えられる三名の歴史人物、胡元龍・余干臣・陳烈清。なかでも現地でまっさきに名があがる胡元龍はどのような人物だったのでしょうか?
胡元龍(1836~1924)が貴渓村に山荘を建てて培桂山房と名付け、茶の栽培を始めたのは18歳の時でした。当時この地で生産されていた茶は緑茶や安茶、清朝光緒年間(1875~1908)以前の祁門では紅茶は作られていませんでした。
光緒元年(1875)、胡元龍は培桂山房に日順茶廠を設立、寧州から茶師を招いて寧州工夫紅茶を手本とした紅茶の試験的生産を始めました。寧州工夫紅茶とは最も歴史の長い紅茶の一つで、江西省九江市修水県寧州鎮で始まったことから寧紅と呼ばれました。
研鑽を積んだ胡元龍は光緒八年(1883)ついに形状・香気・滋味三拍子そろった上質な紅茶を作ることに成功しました。
胡元龍がキーモン紅茶の創始者の筆頭とされる所以は彼の功績が紅茶だけでなかったことにあります。祁門東荘峰村で陶石を発見したのです。その規模は安徽省最大、産する陶石は景徳鎮原料に使用されて祁門の産業を大いに発展させました。慈禧太后(西太后)が愛用したことから“玉床”と称され“太和坑”という名を賜りました。
世界お茶まつり2022春の祭典協賛プログラム『キーモンとダージリンを堪能する春の宴』チラシが今週中にできあがります。 よろしくお願い申し上げます^^

2022年3月20日facebook記事より

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