四君子(梅、蘭、菊、竹)を詩に入れたり、絵に描いたり、用いたりするのは、表現者が追求する精神や理想を示しています。梅は寒い冬に花開き、その香気で春の到来を告げてくれます。蘭は深い森の中で気高く存在しています。菊は霜の下りる中で長く花を咲かせる姿から花の隠者と言われました。竹はまっすぐな姿から高節な人に喩えられました。
春節は梅の季節、そして、春節がすぎると日を選んでテンジャン(된장/味噌)作りが行われます。秋に収穫した豆を冷たい風が吹く前に水と豆を1:1で茹でて、それを搗いて四角に固めたメヂュ(메주/味噌玉)を作り、風通しの良い所でにワラを敷いて乾燥させます。冬、日の当たるところにかけて、自然にカビをつけて発酵させ、その後メヂュを塩水(メヂュの2倍量)をはったカメの中で熟成させて作ります。液体部分を煮たものがしょう油になり、豆がテンジャンになります。
貯蔵しておいた野菜のことを陳菜といいます。生野菜が不足する冬、それをナムル(나물)にすることを陳菜食といいました。ナムルは野菜山菜を塩ゆでして調味料とゴマ油であえる家庭料理です。お皿に盛りつける際は三色、わらびや椎茸の茶色、青物、もやし、トラジ、大根のような白色を並べます。
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