安徽省黄山で生産される黄山茶。簡単に分けると、北麓の嵩山から太平湖一帯が太平猴魁、南麓の各山村が黄山毛峰の産地です。
太平猴魁は、もともと地元で尖茶と呼ばれていました。安徽省黄山市黄山区(旧太平県)の猴坑、猴崗、顔家のみを正宗とし、中でも高地猴坑の品質が優れているとされます。太平猴魁を作る柿大種は他の品種とは異なります。
清明節(4月5日)以前に小さく若い葉を重視して一芯二葉を摘む中国緑茶の常識からはずれ、4月後半から大きく太った一芯三四葉を摘むのです。大きく育った葉で緑茶を作ると苦渋い茶ができる傾向にあるのに、他の茶に見られない特殊な製法で柿大種を用いて作る太平猴魁の味わいは優雅で、そこから生まれる蘭花香“猴韵”がなおさらどんなに高騰しても茶人が求めてやまない緑茶となっています。
~2019年4月19日facebook記事より
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