大淵笹場は富士山南麓、静岡県富士市大淵地区にある茶園です。
この場所は森に囲まれ、富士山と茶畑の美しい景色を近代的な構造物や電線に遮られることなく、間近で眺めることができる数少ない景観スポットです。昔ながらの景観が保持され、その風景写真は県知事室や静岡空港など多くの場に使用される、日本を代表する富士山と茶園の景観地です。
葛飾北斎が描いた富嶽三十六景の一つ『駿州片倉茶園ノ不ニ』という絵にもあるように、富士山南麓は江戸時代より茶さいばいの盛んな地域です。
片倉とは大淵地区の地名で、笹場の少し南あたり。北斎は笹場には来ていませんが、当時とほぼ変わらない景色がここにあります。
<天下一製法>
天下一製法は、明治初期に富士郡比奈村の野村一郎によって生み出された手持ち製法です。針のように鋭く長い形状の茶葉はスパイダーレッグスと言われるほどです。
明治9年(1876年)に横浜から出荷したところ、英国と中国の茶商から天下一品茶製所と書かれた額が贈られました。富士市茶手揉保存会では、伝承が途絶えた製茶技術天下一製法を再現し、天下富士の名称で継承しています。
by富士大淵笹場の茶園パンフレット
~2021年2月25日facebook記事より