臨済宗大本山妙心寺は46塔頭で形成される寺町で、そのなかで退蔵院は1404年に建立された古刹です。室町時代の画聖狩野元信が作庭した枯山水庭園や池泉回遊式庭園余香園、一年を通じて草花にやすらげます。
退蔵院と言えば、国宝指定されている『瓢鮎図(ひょうねんず)』。普通「なまず」は「鯰」という字を書きますが、この鯰は国字(日本の文字)のため、中国由来の「鮎」と表記されています。この絵は山水画の始祖といわれている如拙が、足利義持の命により心血注いで描き、現存する彼の作品の中で最高傑作といわれています。剣豪宮本武蔵が教えを求めてここに居して修行した折に瓢鮎図を目にしたのではないかと伝わります。
退蔵院所蔵の国宝「瓢鮎図」にちなみ、瓢箪となまずをあしらったオリジナル半生菓子「是什麼(これなんぞ)」。庭園内の茶席「大休庵」にて、お抹茶とともに^^
昭和に作庭された余香園の春は紅枝垂れ桜が門からあふれ出さんばかりに咲き誇ります。
~2021年3月29日facebook記事より