海に囲まれた島国では魚は原来、神事祭事の供物として欠かせない縁起物、なかでも年越しの際に用意する鮭は年取り魚として冬季の代表的魚です。
2020年春節は明日1月25日、まさに年を越そうとしている今日、日本の鮭文化に千年貢献している街をせっかく訪れたのならば、鮭料理を食さないわけにはいきません。
村上駅を出て一路、千年鮭料理店井筒屋へ^_^
奥の細道旅の途中、芭蕉と曾良は村上榊原氏の城下町で筆頭家老・榊原帯刀の父に曾良が仕えた縁で挨拶によって、この地に二泊しています。この井筒屋は二人が宿泊した久左衛門宅の跡地に建てられました。
村上における鮭の歴史は平安時代中期に遡るといい、延喜式に、越後の国から朝廷に納める税として鮭が献上されていたことが記されていることから大変長く、大切な資源でした。
江戸時代後半、鮭が獲れなくなった村上で一人の藩士青砥武平治が、世界で最初に鮭の回帰性の習性に着目し種川の制を考案して鮭文化を守り、当時五万石の村上藩としては異例と思える70石の侍に昇格しました。
そんな村上の鮭料理、熟成させた塩引鮭や酒びたしをはじめ多彩な鮭料理があります。
・鮭の酒びたし(一年かけて熟成させた日本酒をかけて味わう珍味+皮の踊り焼き)
・鮭の手まり寿司
・塩引鮭(北西風で発酵熟成させた村上鮭料理の横綱)
・鮭の焼漬
・はらこの味噌漬
・かぶと煮
・鮭の生ハム
・白子煮
・鮭の昆布巻
・鮭の飯寿司(なれ寿司)
・鮭のきそ(平安時代の鮭のすし、文献から復元)
・鮭のどんがら(中骨)煮
・氷頭なます
・土鍋炊きご飯、お茶漬けだし(村上茶+生揚醤油+鰹節)
・甘酒
2020年1月24日Facebook記事より